肩甲帯shoulder girdle 肩関节 shoulder joint

发布时间:2014-08-21 07:48:04

肩甲帯shoulder girdle 肩関節 shoulder joint

Ⅰ.特徴14)16)

肩甲帯ないし肩関節は3つの骨(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)からなり、これらおよび胸郭との間に生ずる4つの関節[肩関節(肩甲上腕関節)、肩鎖関節、胸鎖関節、肩甲胸郭関節]にわけられる。

可動域は生体内でもっとも大きく、またこれらの骨性構造は胸鎖関節のみ体幹と直接に連結され、関節の安定性は多くの靭帯、筋によってもたらされる。

Ⅱ.機能解剖

1.骨格16)

(1)鎖骨:鎖骨は筋の付着部として、また肩関節の支持機構として、さらには腕神経叢の保護としての機能をもつが、先天性欠損や全摘出を行った場合でも肩関節の可動性や日常生活動作に大きな支障はない。

(2)肩甲骨:筋の付着部として機能するとともに上腕骨頭と関節をつくる。通常肩甲棘内縁は第3胸椎の高さに、肩甲骨下角は第7~8胸椎の高さにある。

(3)上腕骨:上腕骨の近位端には骨頭、大結節、小結節、および後2者の間の結節間溝がある。

図1 骨格(文献17p183

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2.関節14)16)

(1)肩甲上腕関節glenohumeral joint

  ○肩甲骨関節窩に対して、3倍の大きさをもつ上腕骨頭との間の球関節※3である。

  ○運動性を主体とした構造で骨性構造が不安定なため、関節窩周縁の関節唇glenoid labrum、関節包、烏口上腕靭帯、関節上腕靭帯、肩腱板などの軟部組織によって補強、支持される。

1)烏口上腕靭帯coracohumeral ligament

上腕骨外旋の一次制動機構である。

2)関節上腕靭帯glenohumeral ligament

上、中、下に分かれてZ字状を呈し、力学的要請に応えている。

3)回旋筋腱板rotator cuff

肩甲骨と上腕骨を結ぶ4つの筋、すなわち肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋はそれぞれの腱部より構成され、安定性に寄与している。

  ○上腕上方関節superohumeral joint 

烏口肩峰アーチ(烏口突起、烏口肩峰靭帯、肩峰よりなる)と上腕骨頭の間は腱板および肩峰下包を挟んで関節を形成する。肩関節は解剖学的な骨頭と関節窩との間の関節だけでなく、この部分でも機能的な関節を形成しているので、これを上腕上方関節と呼ぶ。        図2 上腕上方関節と回旋筋腱板

(文献16p327

○肩甲骨は、基本肢位から上腕骨を外転するとき、肩関節固有の運動に肩甲骨の上方回旋運動を伴い、両者の角度変化を加えたものを外転角度としている。外転運動の初期は肩甲骨の運動は起こらず肩関節固有の運動がなされ、外転約30°移行に肩甲骨の運動を伴うようになる。この現象を肩甲上腕リズム(scapulo-humeral rhythm)という

(2)胸鎖関

○鞍関節1であるが、関節円板の介在により球関節※2としての機能をもっている。鎖骨が胸骨と第一肋骨と連結する二重関節で、上肢帯と体幹を結ぶ唯一の関節である。       

  ○関節包は前後胸鎖靭帯・鎖骨間靭帯・肋鎖靭帯で補強されている。   図3 胸鎖関節と靭帯(文献14p186

○肩関節外転090°までに、その10°毎に4°の鎖骨の挙上がみられる。肩関節最大外転で40°まで動く。

※1 鞍関節:2軸性で2つの面で運動が可能。相対する関節面が鞍を背中あわせにしたような形。

※2 球関節:平面関節と同じく多軸関節である。関節頭がほぼ半球状、関節窩は浅いくぼみになっている。

(3)肩甲胸郭間の動き

○肩甲骨は前額面に対して30°傾き、鎖骨と60°の角度で交わる。

○肩甲上腕関節の動きにつれて回旋するが、その回旋軸は肩甲骨に垂直で、肩甲棘中央やや下方にある。

※鎖骨は肩鎖関節と胸鎖関節の間で約30°の回旋を行う。肩甲骨回旋60°のうち前半の30°は肩鎖関節で行われ、後半は鎖骨の回旋によって行われる。

(4)肩鎖関節

○肩峰と鎖骨を結ぶ平面関節※3

○肩関節外転030°および120180°の間に合計20°の動きがある。

○関節包は肩鎖靭帯によって補強され、烏口鎖骨靭帯(菱形靭帯、円錐靭帯とからなる)によって強く結合する。                  

※3平面関節:運動の面と軸が無数に有

り、あらゆる方向への運動が可能(多軸

関節)。狭い関節包と靭帯で固く包まれ、図4 鎖骨と肩関節の靭帯(文献14p186運動は著しく制限される。

Ⅲ.肩甲帯・肩関節の運動14)

(1)肩甲帯

○肩甲帯の動きは、胸鎖関節を支点としたもので挙上・引き下げ、屈曲・伸展の動きがある14)

 ○肩甲骨を中心にみると、これに肩鎖関節の動きが加わる。

(2)肩関節:屈曲・伸展、外転・内転、水平屈曲・水平伸、内旋・外旋の動きがある。

1)屈曲:肩甲骨は、屈曲60°以上になると、2°屈曲するごとに1°         ずつ上方回旋する。

2)伸展:下方回旋、内転、前傾運動を伴う14)

 3)外転:上腕骨が、外転120°で大結節が肩峰に当たる。外転90°以上になると上腕骨は外旋して小結節が肩峰に面する。

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