徒然草 つれづれなるままに

发布时间:2015-05-09 19:41:53

徒然草 序段

つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

現代語訳

することもなく退屈で仕方がないので、一日中、硯(すずり)に向かって心に浮かんでは消えていくつまらないことを、取りとめもなく書き付けていると、不思議なほど、物狂おしい気持ちになってしまう。

れづれなるまゝに:退屈なこと、さみしいこと、無聊。

ままに:…にまかせて

日くらし:<ひぐらし>と読む。朝から晩まで。終日。 ひねもす。

心に移りゆくよしなし事を:脳裏に去来するさまざま雑多なこと、どうということも無いようなこと、瑣末なこと。

そこはかとなく書きつくれば:とりとめもなく書いてみると。 「そこはかとなし」とは、はっきりしない様をいう。

あやしうこそものぐるほしけれ:怪しげなものになってしまった、妙にきちがいじみたものになった。古来、現代語訳の定まらない個所。 原文のままで感じ取ってしまうのがよい。 作者兼好法師の謙遜や羞恥、世間への配慮といったものもこめられている表現

「つれづれなるままに=特にすることがないのをいいことに」・・・執筆の動機

「ひぐらし硯に向かひて=一日中硯に向かって」・・・執筆状況

「心にうつりゆくよしなしごとを=心に浮かんでは消えていくしょーもないことを」・・・題材

「そこはかとなく書きつくれば=だらだら書きつけていると」・・・執筆の姿勢・態度

「あやしうこそものぐるほしけれ=不思議とアホらしくなってくることだ」・・・執筆時の心境

「つれづれなるまま」とはとらわれない自由の境地、「よしなし事」とは書く対象である自然や人事、「そこはかとなく」とは、これというはっきりしたこともなく漫然と、ということであって、要するに、自然・人事・人生に対する見聞・体験・感想を、とらわれない自由な気持ちで、心に思いついたまま漫然と書き流したものが随筆であるという随筆に対する本質的な作者の考えを述べたものである。

「あやしうこそものぐるほしけれ」

この部分がこの文の眼目で、主語は「私は」で筆者自身。われながら妙な感じがするという自作に対する謙遜の気持ちを述べたものであるが、同時に、執筆しているうちに自己に直面しての強い自己反省の気持ちをも含んでいる。なお、主語を「この作」とする説もあるが、この場合でも筆者の自作に対する謙遜と自己反省の気持ちの表示であることに変わりはない。

徒然草 つれづれなるままに

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